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クレメンス6世 (ローマ教皇) : ミニ英和和英辞書
クレメンス6世 (ローマ教皇)[くれめんす6せい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [よ, せい]
 【名詞】 1. world 2. society 3. age 4. generation 
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
教皇 : [きょうこう]
 (n) Pope

クレメンス6世 (ローマ教皇) : ウィキペディア日本語版
クレメンス6世 (ローマ教皇)[くれめんす6せい]

クレメンス6世(Clemens VI、1291年 - 1352年12月6日)は、アヴィニョン捕囚の時期のローマ教皇(在位:1342年 - 1352年)。
フランス出身の貴族で、本名はピエール・ロジェ(Pierre Roger)。教会の組織機構を整備させた一方、ナポリ女王プロヴァンス女伯ジョヴァンナからアヴィニョン市を買い取り(1348年)〔代金は8万フローリン金貨。かなりの安値とされるが、その授与さえなされなかったという噂がその後何年も続いた。また、これに先立つ1348年3月、彼はハンガリー王子アンドラーシュ暗殺に関わる裁判でジョヴァンナに無罪判決を下している。『黒死病 ペストの中世史』ジョン・ケリー著、野中邦子訳、中央公論新社、2008年、p.215〕
、前教皇ベネディクトゥス12世が始めた教皇庁宮殿の建設などを行った為財政状況は悪化したという(なお、アヴィニョンはフランス革命まで教皇領として続く)。教皇庁建設には各地から画家らが集まり、国際ゴシック様式の普及に一役買った。
その豪奢な生活でも知られており、「どんな君主も、金遣いの派手さでかなう者はなく、気前のよさでも匹敵する者はいない」、白テンの毛皮を一千八十枚も所持し、「ギャンブルや競馬」に打ち興じ、「教皇の宮殿は……時間を問わず、つねに女性を歓迎」していたという。〔『黒死病 ペストの中世史』ジョン・ケリー著、野中邦子訳、中央公論新社、2008年、p.197〕
即位後の1343年、ローマ市民代表のニコラ・ディ・リエンツォ(通称コーラ)がアヴィニョンを訪れ、教皇のローマ帰還を熱心に訴える。教皇はコーラの訴えに感銘を受け、第2回聖年1350年)を実施する旨を定め、コーラに祝福を与えた。コーラはローマに帰った後、1347年に護民官となってコロンナ家などの貴族層を抑え、市の実権を握る(コーラ革命ともいわれる)。アヴィニョンにいた人文主義者ペトラルカも多大な期待をかけていたが、コーラは次第に尊大な振る舞いに出た為、教皇庁からも批判を受け、まもなく失脚。後に捕らえられてアヴィニョンに移される(コーラは次の教皇インノケンティウス6世のときに再びローマの実権を握るがまたも失脚、最後は処刑された)。
1346年ヨハネス22世の代から対立している神聖ローマ皇帝ルートヴィヒ4世を廃位、カール4世を皇帝に擁立した。1350年の聖年には多くの巡礼者がローマを訪れたが、教皇がローマに赴く事はなかった。アヴィニョン捕囚が終わる時期は1370年にクレメンス6世と同名の甥がグレゴリウス11世に選出、ローマへ帰還した1377年である。
なお、1348年1月頃からアヴィニョンはペスト禍にさらされており、この間彼は、新しい墓地のための土地を買い入れ、瀕死の病人全てに赦免を与え、病気の原因を探る為に医師による死体解剖を許可し、ユダヤ人迫害を弾劾する勅書を出した。しかし為すすべなく、同年5月にはエトワール・シュル・ローヌ(現ローヌ=アルプ地域圏、ドローム県。アヴィニョンより北北東)に避難した。〔『黒死病 ペストの中世史』ジョン・ケリー著、野中邦子訳、中央公論新社、2008年、p.216〕
== 脚注 ==





抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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